【2016.9】秋のいちじくコンポートと、陶器の器に活けるリシアンサス
スーパーに並ぶくだものの顔ぶれが変わったとき。
「あ、季節が変わったな」 と感じる瞬間ではないでしょうか。
いちじくもそんな果物のひとつ。
ついこの前まで夏だったのに、ああもういちじくが並んでいるのかあ、と秋を感じさせてくれます。
今回はそんないちじくがたくさん手に入ったときのコンポート……
お花は、フリルが豪華なリシアンサス(トルコキキョウ)を、秋らしい枝ものに合わせて。
イメージに合う花瓶が見つからないとき、手持ちの「植木鉢」を花器として使ってみる提案です。
赤ワインやスパイスで香り豊かなコンポート
生だとさっぱりとした味わいなのに、火を通すとぐっと香りがでて、少しねっとりしたような食感になるいちじく。赤ワインを使ったシロップでコンポートにして、色も秋にぴったりの大人向けのデザートとしてお楽しみください。
<材料 作りやすい分量>
いちじく 1パック
グラニュー糖 イチジクの重量の30%
赤ワイン 200㏄
水 100㏄
レモン汁 15㏄
シナモンスティック 1本
クローブ 5粒ほど
<作り方>
1.いちじくは湯むきして皮をむく。(沸騰させた湯に丸ごとつけて10-20秒浸してから冷たい水にとると、つるんと簡単に皮がむけます。)
2.厚手の鍋に赤ワイン、水、グラニュー糖を入れて火にかけ温め、グラニュー糖をとかしていったん火を止める。
3.いちじく、レモン汁、シナモンスティック、クローブを2の鍋に入れ再び火にかける。沸騰してきたらキッチンペーパーなどで落し蓋をして、シロップ表面がふつふつする火加減で10分煮て火を止める。冷めたら、汁ごと冷蔵庫で冷やす。
*食べごろは作って1日後~ 日持ちは1週間ほど
*シナモンやクローブは、つけっぱなしでもお好みで冷やす時に取り除いても。
*赤ワインは高いものでなくて十分です。
食べるときは、そのまま汁ごと、生クリームやアイスクリームを添えてもでもいいですが、パンにクリームチーズ&いちじくコンポートを乗せても美味しいです。この食べ方、ウィスキーのおつまみにぴったりでした。
また、コンポートにしたシロップ、ついつい余りがちになると思います。200㏄使って余った赤ワインを飲むときなどに、シロップを入れて赤ワインを温めると即席ホットワインになりますので合わせてお試しください。
植木鉢に花を活けてみよう。
イメージに合った器を探してみる
花を活けるのはいつも同じガラスの花瓶、ちょっとイメージを変えたいなあと思ったら。
ガーデニング用の植木鉢に目を向けてみてはいかがでしょうか。
今回、エレガントなイメージのリシアンサスに合わせてちょっと重厚な器にしたかったので、こちらの植木鉢を使ってみました。
植木鉢のデザインは花瓶とは違うので、花を活けるつもりで探すとまたおもしろいです。
食卓に置くので、きれいに洗っておいてくださいね。
中にすっぽり収まる大きさの器を用意します。今回はガラスのコップ。
見えなくなるので、お椀でもおちょこでも、なんでもOKです。
コップの口がやや広いので、セロテープで区切りをつけておきます。これが花留めになります。
梱包材や新聞紙をつめて、コップを植木鉢にセットしました。
横から見たときに、外側の器より飛び出さないよう、沈める感じに入れるのがポイントです。
深みのある色で秋のアレンジを
今回のお花は3種類。
左から、リシアンサス(トルコキキョウ)、ディアボロ(テマリシモツケ)の枝、フジバカマです。
ディアボロの枝を短く切り、縁をかくすように活けます。深い銅葉が秋らしさを引き立ててくれますね。
切り分けたリシアンサスを間に活けていきます。
リシアンサスをぎゅっと丸くなるように活けたら、フジバカマは飛び出すように動きを出してみました。
植木鉢は素焼きや陶器などいろいろな雰囲気のものがあるので、切花の花器としてもぜひ使ってみましょう。どんなお花と合わせるか想像して探してみるのも楽しいですよ。
食事やデザートの器を選ぶように、花器にもひと工夫。
おもてなしの食卓で、ぜひお試しくださいね。
photo by 田村元一