ハニーのばらの日の話
3年間の洗足カフェでの花カフェハニー、先週で無事終了しました。
長い間ほんとうにありがとうございました。
ハニーの花担当として、実店舗をもつことで実現できた貴重な取り組みのひとつが、
「ハニーのばらの日」。
2年目の春(2013.4)から、毎月1回、
千葉の生産者さんから送っていただいたばらで装飾&販売をしました。
1年半ほどの間でしたが、洗足のお客さまにもファンがふえ、
母の日の「榎本さんちのばらブーケ」ご予約販売にもつながったり。
(3年めの母の日で企画した「榎本さんちのばらブーケ」。とても好評でした!)
個人的にも、生産者さんと直接一緒になにかをする、というのは初めての経験で、
とてもよい機会になりました。
●生産者さんから直接花をわけていただくこと
この企画、生産者さんから直接、ばらをわけていただていました。
通常、生産者さんは市場に花を出荷し、花屋はそれを買い付けに行きます。
特別に注文をしているのでない限り、その日に市場に出ている花の中から、
よいもの・ほしいものを買います。
たくさんの商品のなかから選ぶことができる代わりに、
どんな人がどんなふうに作っているのかは見えづらくなります。
せっかくなら眺めてキレイというだけでなく、
「誰がどんなふうにつくってる花ですよ」ということが伝わればいいなと思い、
知り合いだった千葉県の榎本ばら園さんにお願いしました。
南房総の野菜やお米をおすすめしている洗足カフェのコンセプトにも近く、
お客さまにも伝わりやすかったのかもしれません。
「今日はばらの日ね」と声をかけていただいたり、
ばらの日は必ず買いに来てくださる方がいたり、花持ちがいいと褒めていただいたり、
ばらをきっかけにたくさんのお客さまとお話することができました。
●「規格外」のたのしみ
榎本さんはもちろん市場に出荷をしている生産者さんです。
市場に出すお花というのは、長さや花の大きさで揃えられ、規格でわけられています。
野菜もそうですよね。
曲がったきゅうりや、ちょっと傷のついたじゃがいもや・・・味は変わらないけど、
市場には出回らない規格外の商品というのが必ず出てきます。
ばらの日では「規格外」といわれる花も混ぜてもらっていましたが、
これが楽しいひとつのポイントになりました。
市場で買ったバラでは絶対にないような「茎の曲がり」。
まっすぐな茎で花束やアレンジをつくることはずっとやってきたことですが、
自然の茎を活かすという難しさ(そしておもしろさ!)。
そりゃあ自然のものですから、
曲がったり、細かったり、太かったり、変なところに節があったりするものなのでしょうが、
花屋でいつもさわっていた花が「いかに揃えられたものだったのか」実感しました。
(やわらかい茎、曲がった茎を束ねるのは難しい!
いつも技術を試されているようでした(笑)
また、市場にあまり出しにくい(開きやすい・咲き進むのが早い)品種も、
週一日の花カフェに飾るのなら大歓迎。
榎本さんがつくっている「趣味のばら」や「素敵だけどすぐ開いてしまう品種」も入れてもらい、
いつも色とりどりのばらでカフェを飾ることができました。
それは唯一、週一の日替わりカフェの強みだったかもしれません(笑)
(もちろん、お客さまに販売するときは品種や日持ちについて説明していました)
市場で仕入れているのでは、できない経験。ありがたいことです!
最終営業日には、お客さま全員に1本ずつ榎本さんのばらをプレゼントしました。
用意した数よりずっと多くのお客さまにご来店頂き、
飾ったばらもすべてみなさまの手に引き取られ、
カフェはすっからかんになり、幸せな最終日でした。
関わってくれたみなさま、貴重な機会をありがとうございました!
またどこかに花カフェが出没するときはぜひよろしくお願いします*
そういえば、お菓子担当と一緒に、榎本さんちの農場見学も行きましたよー。
その話はまた別の機会に。